お客様は神様 カスタマーハラスメントが増加傾向?

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雷ハラスメント関連
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お客様は神様。

ほとんどの日本人がこの言葉を知っていると思いますが、今ではめっきりクレーマー気質の人が偉ぶるときに使われることが多くなってきました。

そういった横暴な態度の顧客を「モンスタークレーマー」と言っていましたが、最近では「カスタマーハラスメント」と呼ばれ、ここ数年カスタマーハラスメントが増えていると言われています。

接客業などサービス業の方は遭遇しやすいハラスメントだと思いますが、一体どうして増えているのでしょうか?

今回はそんなカスタマーハラスメントについてお話したいと思います。

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カスタマーハラスメントとは

カスタマーハラスメントとは、横暴な態度で店員もしくは社員に理不尽なクレームをつけて嫌がらせをする人のことを指す言葉です。

《(和)customer+harassment》消費者・顧客による悪質ないやがらせや迷惑行為。理不尽なクレームや暴言を繰り返す、度を超えた謝罪や対価を要求をする、暴行を加えるなど。カスハラ。

goo国語辞書より引用
https://dictionary.goo.ne.jp/word/カスタマーハラスメント

  • カスタマーとは顧客
  • ハラスメントとは嫌がらせやいじめ

客が店員に対して行う嫌がらせやいじめ、またはそれらに類するようなことをカスタマーハラスメントと言います。

ひと昔前は「モンスタークレーマー」と言われていました。

カスタマーもハラスメントも英語なので欧米から入ってきた言葉なのかと思いきや、実はどちらも和製英語のようです。

クレーマーに対して和製英語の「カスタマーハラスメント(略称カスハラ)」の名称を用いる動きが見られるようになった。

ウィキペディアから引用
https://ja.wikipedia.org/wiki/クレーム#カスタマーハラスメント

欧米では顧客と店員は「対等」だという意識があり、その理由のひとつとして欧米では「ジョブ型雇用」が主流とされていて、日本では「メンバーシップ型雇用」が一般的である違いが挙げられます。

ジョブ型雇用・メンバーシップ型雇用とは

ジョブとは職のことで、仕事内容の決まった雇用方法のこと。

例えば職人や専門職などがわかりやすいと思いますが、職人は特殊な技能や知識が必要ですから「資格」や「実務経験」などが採用基準になったりします。

職務を限定した雇用法がジョブ型と言われています。
メンバーシップ型雇用とはポテンシャルや将来性など、人で選んで決める雇用方法のこと。

例えば新卒採用などのように雇用してから社内研修などで教育していって、あとからどの部署に配属させるか決めていくようなタイプです。

安定して雇用されるけど部署や勤務地の異動などが多いのがメンバーシップ型雇用だと言われています。

ジョブ型雇用は自分の仕事がはっきりとしているため、自分の仕事はきちんとやるけど自分の仕事ではないものはきっぱりやらないといった線引きがされるようです。

クレームなどがあっても自分に関係ないような仕事であれば、「それは自分の仕事ではありません」と返しやすいこともカスタマーハラスメントへの対応の違いにつながっているのではないかと言われています。

近年カスタマーハラスメントが増えている

とあるアンケート調査でここ数年行き過ぎたクレームが増えていると感じている人が多いことがわかりました。

【調査概要】
調査期間  :2019年5月15日~16日
調査対象  :全国の20代から60代の男女
調査対象職種:営業・販売、一般事務、専門職、総務・人事、カスタマーサポート、
顧客管理・品質管理、技術・設計、情報処理システム、生産・製造等
対象条件  :企業でクレーム対応を行った経験のある会社員1,030人
調査方法  :インターネット
調査委託会社:マクロミル

「あなたは直近3年間でカスタマーハラスメントが増えていると感じますか?」の質問には、「とても増えている」が14.7%、「増えている」が41.1%で、回答者の55.8%が「増えている」と感じています。カスハラ対応の増加を日々の仕事の中で実感している人が多いことがわかりました。

急増するカスタマーハラスメント:CNET https://japan.cnet.com/release/30327730/

こちらのアンケートによると、6割近くの人がカスタマーハラスメントが増えたと感じていることがわかりました。

2019年に行われたアンケートなので1年近く前になりますが、それよりも前からカスタマーハラスメントだと感じることがあったということなので、実際にはもっと前からじわじわと増え続けていることなのかもしれません。

コロナの自粛警察もカスハラ?

最近だとコロナウイルスの影響で全国的に不要不急の外出を控えるよう自粛要請が出ていて、その間「自粛警察」と呼ばれるような人も出たりして少し過敏になりすぎているようなところもありました。

正義感から行動した人もいるのかもしれませんが、そのやり口はまさにハラスメントと言えるのではないかと思います。

また、マスクなどの品薄が続いていたことで店員に対して文句や暴言などの問題もありました。

この時期は特にカスハラは多くなっていたのではないかと思います。

カスハラの根底にあるのはお客様は神様精神

お金を払う方が偉い、つまり客側の方が店側よりも偉いんだという感覚こそがカスハラの根底にあるものなのかもしれません。

しかしこれは顧客だけに当てはまることではなくて、雇用主にも言えることなのではないかと思うんですね。

最初の方で話したジョブ型・メンバーシップ型の違いからきていることなのでしょうか。

ジョブ型は職に人が就くような考え方である一方で、メンバーシップ型は店や会社など組織に人が就くような考え方なので、会社に仕えることが「仕事」という感覚があるのかもしれません。

かっこよく言えば侍のような感じとでも言いますか、主従関係が出来てしまっているということでもあるのかもしれませんね。

お金は生活に必要なもの

生活に必要なものを与える

これがなければ生きていけない

与える者が上・偉い

でも、この理論でいうなら顧客もまたサービスを提供されている側です。

なのでジョブ型とかメンバーシップ型とかよりも、企業や雇用主側の意識に問題があるのかもしれません。

サービスもカスタマーも思いやりが大事

私たちはほとんどの人が仕事ではサービスする側だし、仕事以外ではサービスを受ける側です。

自分と相手の立場はその瞬間は違っていても、別の瞬間では同じなのかもしれません。

どんな瞬間でも大事なのは相手への思いやりなのではないでしょうか。

ムカついても、嫌な気持ちになっても、相手はサンドバッグじゃなくて自分と同じ人間なのですから、叩けばどこかが痛むし傷がついてしまいます。

文句を言うにしても言葉は選なければなりません。

真っ当な批判でも一線を越えてしまえばカスハラとなってしまうのですから。

相手への敬意を忘れずにいよう

ハラスメントは種類が多く、あれもこれもハラスメントで息苦しい世の中になったと思う方もいるかもしれません。

しかし、ハラスメントとは私たちを縛り付けるものではなくて、「いじめは良くないね」「人が嫌がることをしたら良くないね」とただこれだけのことなのです。

相手に敬意を払って接すること。

これが大事なことなのではないかと思います。

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