最近格付けについて目にすることが多い。
何年も前からロンドンハーツと言う番組では女性芸能人を集め、家事ができなさそうな女などをアンケートで格付けして誰が最下位なのか誰が最上位なのかを競い合う企画が人気でした。
最近でもスカッとジャパンと言う番組で、女性をランク付けする男を逆に格付けしてスカッとすると言う内容のものがやっていました。
ロンドンハーツは10年近く前からやっていた企画でしたが、スカッとジャパンは1~2週間前にやっていたもので、今も人は格付けし合っているのがテレビを通して浮き彫りになりました。
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テレビだけではなく、日常でも人はお互いに格付けし合って生きています。
一昔前は抱かれたい芸能人、抱かれたくない芸能人などモテる男モテない男をランキングにして雑誌などで発表されていました。
芸能人以外にも格付けはあります。
学校などでもテストをして順位を決めます。
会社でも営業成績を数値化して順位を決め競い合います。
世の中には格付けが蔓延していて何かにつけ格付け合っていると言っても過言ではありません。
しかしそんな格付け合う社会に辟易とし疲弊しているのも現実です。
でなければスカッとジャパンのような格付け男を成敗する内容のものが受けるはずがありません。
少なからず人は格付けと言うものに嫌気が指している表れでもあるのでしょう。
一般的に格付けは男性が女性に対して行うものと言う印象が強いように感じます。
それは女性が感情的・感覚的に何かを選ぶのに対し、男性が論理的な思考を持つ特徴があるからです。
先に言っておきますが、あくまでも傾向があると言う話です。
全ての男性が論理的に考え、常に論理的であると言っているのではありません。
女性も男性を格付けしますし、男性に対してだけではなく女性同士で格付けし合うこともあります。
格付けに嫌気が指しているのは多くの人が感じていると思いますが、その反面人は格付けしたがりますし格付けされたがってもいます。
男性も女性も美男美女コンテストのようなものは昔からあって、むしろミスコンのようなものは今も人気で世界大会もあるぐらいです。
そして格付けされることにより、自分がどの程度のものなのかを知ることができます。
人は格付けすることで自分の立ち位置や能力、アイデンティティを確立するためにしているとも言えます。
アイデンティティとは、自己同一性。
自分はなんなのか、自分が自分だと実感することを指す心理用語です。
一般的にアイデンティティは青年期、思春期ぐらいの年代に確立していくものですが、大人になったからと言って確立されるものではありません。
なぜなら仕事は20代から始めますし、恋愛も多くは20代から真剣に大人として向き合っていきます。
むしろ大人になってから確立されていくところも多くあるのです。
人が格付けし合って生きているのも、アイデンティティを確立している最中だからなのかもしれません。
嫌気が指すのは自分のアイデンティティが確立されているのに、他人から「あなたはこうだ」と決められ格付けされることで感じる気持ちなのかもしれません。
自分で自分のことをわかっているのに、あなたはこうだと言われたこととギャップを感じているところがあるのではないでしょうか。
しかし人間の心理はここまで単純ではありません。
例えばブサイクな人にあなたはブサイクだと言われたとき、人はお前に言われたくないと思うはずです。
バカな人にバカと言われるのもお前に言われたくないと思うはず。
格付けはアイデンティティとのギャップや、大したことないと思っている人から言われることで嫌悪感を抱くのではないかと思います。
そして、人が人を格付けするのは他人を格付けすることで自分を知ろうとすること、つまりアイデンティティの確立のためにしているではないかと思います。
もしあなたが人から格付けされて嫌な気分になったのなら、その相手はまだ自分のことを知らないから人を格付けすることで自分を知ろうとしていると考えれば、ムカついていた気持ちが静まりなんだかアホらしくなっておおらかな気持ちになることができるのではないでしょうか。
人は何かと比べなければ何も知ることができません。
自分もまた他人と比べなければわかりません。
格付けするのは自分を知りたがっているからである。
そう言っても過言ではないのではないでしょう。
それでは今回はこれで以上です。
また次回お楽しみに。
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