現実から目を背けて、明日やろうとかいつかやるなどと考えることを、悪いと言われますよね。
何年か前に「いつやるの?今でしょ!」なんて言葉が流行ったこともあり、先延ばしにすることを嫌う傾向があることが証明されたようにも思えます。
確かに後で後でとばかり言って、後っていつ?明日やるとか言うけど明日も明日やるって言うんじゃないの?と思う気持ちもわかりますし実際先延ばしにする人に限って結局やらないパターンは多いです。
しかし先延ばしにすることがなにも悪いわけではありません。
先延ばしにして結局やらなかったとしても、それは先延ばしにしたことで何かに気がついたからなのかもしれません。
今回は問題を先延ばしすることが案外良いことであることについてお話したいと思います。
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問題を先延ばしにするメリット
メリットと言うかそもそも先延ばしにする時点で、実はあんまりやる気がなくて自然消滅させたい、やりたくないと言う心理があるのは言うまでもありませんが、その場で決めずに先延ばしにすることになんの意味があるのでしょうか。
ただやりたくないだけならその場でやらないと言えばいいだけですよね。
とはいえ簡単には言えない状況や、やらなければならないようなことも中にはあります。
しかし、簡単に言えないからとか結局やらなければならないのに、なんでわざわざ先延ばしにして後から苦労するんだろうと思う所があると思います。
実はこのとき先延ばしにすることで覚悟を決めています。
やるにしろやらないにしろ一旦後に回してどうするか考える。
やりたくない気持ちとやらなければならない状況を判断し、どうすれば良いのか考えているのです。
その結果やるのかやらないのかを決めるのですが、後回しにしている間にリスクとリターンを計算していると言うことでもあります。
算数などの計算であれば電卓を使ってやればいいですが、人生の選択に関する計算、例えば断るとどうなるか、言い方を強く言うとどうなるかオブラートに包んで言うとどうなるか、それをするとどうなるかこれらは実際やらなければわかりませんし、1+1ではわかりません。
自分の経験や知識に基づき計算しなければなりません。
天才物理学者や天才数学者などならこのような計算も数字で行うことができるのかもしれませんが、我々一般人にはそんな高度な計算を数字で行うことはできません。
それに人生には不確定要素が多すぎます。
いろんなパターンを計算して自分にとっての最善にたどり着くために計算する必要があります。
そんな計算がすぐにできるはずもありません。
ですから先延ばしにして考えるのですね。
どんなに下らないことでも本人にとっては重要なことです。
宿題をやるかやらないかは人から見れば大したことないしょうもない悩みかもしれません。
むしろ悩みではなくただやればいい話だと考える人もいるでしょう。
しかし本人にとってはとっても重要なことなのです。
宿題をせずサボって怒られるリスクとサボらずに宿題をしてつまらない時間をすごすリスク。
どちらが自分にとってより良い選択なのか必死に考えているのです。
傍から見ればものすごくしょうもない悩みです。
そんなこと考えているヒマがあるならさっさとやれよと思います。
でも実はこれが悩みの本質なのです。
どんなに深刻な悩みでも、どんなにしょうもない悩みでも根本にあるのはどちらにするか選んでいる。
たったこれだけのものなのです。
そして悩みはいくつかの選択肢があります。
そのどれを選ぶかで迷っている状態です。
どんな悩みであれそれは同じで、どんな悩みでも本当はどちらでもいいから悩んでいるのです。
どちらでもいいと聞くとそんなことない!と言いたくなるかもしれませんので言い方を変えましょう。
どちらも良い、もしくはどちらも悪いと思っているのです。 仮に一方が明らかに良いと思うなら悩むことなくそちらを選びますよね?
どちらも良いなと思うから悩んでいるのです。
これは深刻な悩みでもしょうもない悩みでも同じです。
逆に言えば悩みはどんな悩みであれどちらを選んでも良いと言うことです。
選んですぐは、多少後悔するかもしれません。
しかし何カ月何年と過ぎていくにつれ、ああこっちを選んで良かったなと思えることでしょう。
少し話はそれましたが、問題を先送りにすることもまた悩みの1つです。
やるかやらないかで悩んでいたり、どう断るかで悩んでいたリ。
何かと何かを天秤にかけ、どうするか悩んでいるのです。
これはすぐに決めても時間をかけても変わりません。
なぜならどちらを選んでもいいのですから。
しかし先延ばしにすることでメリットがあります。
そのメリットとは。
腹を括ることができると言うことです。
時間をかけて十分に考えることで腹を括り、自分の選ぶ道に責任を持ちます。
責任を持って選ぶことでどんな結果でも認めることができます。
反対に、悩んだまま選んだとしても後悔ばかりが頭をよぎり、自分が選んだ結果を認めることができなくなってしまいます。
先ほども言ったように、これがどんなにしょうもなくても本人にとっては真剣な悩みなのです。
悩みに大小ありません。
どんな悩みも悩んでいる本人にとっては、まるで富士山のようにそびえ立つ大きな悩みなのです。
それが周りから見てちょっと小高い丘だとしても、近くで見ればその丘も大きく見えるものです。
問題を先送りにする人をダメだ、さっさと決めろと言い貶す人もいますが、本人にとってはどでかい山。
後ろから押すことで一歩踏み出す勇気をもらうこともあります、しかしグイグイ押されて無理やり歩かされては、腹を括れないまま選択する羽目になるかもしれません。
もしなあなあなまま選択してしまったとしたら、きっと後悔ばかりすることでしょう。
くよくよ悩んでばかりいてはいけない、明日野郎はバカ野郎だと言ってはっぱかけるのもいいですが、責任を持てないまま行動しても上手くいかないのではないでしょうか。
たくさん悩んで時間をかけてもいいんです。
時間をかけてちゃんと自分の行動に責任を持って行動することで、その道に筋が通るのではないでしょうか。
ちなみに明日野郎はバカ野郎と言う言葉は、人に対して使う言葉ではなく自分を戒める言葉なのかなと私は思います。
言葉の解釈なんて人によって違うと思うのでこれは置いといて、問題を先延ばしにすることのすべてが悪いわけではないと言うことを覚えておいてください。
人から見てしょうもないことでもあなたにとっては大きな悩みなのかもしれませんから。
それでは今回はこれで以上です。
また次回お楽しみに。
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