ネットは基本匿名というのが一般的になっていますが、最近では匿名による誹謗中傷が問題となったりして、匿名って大丈夫なのか?と不安になることがあります。
いつか「自分が標的にされてしまうんじゃないかという不安」があったり、「いつか自分自身が悪者となってしまうんじゃないかという不安」もあるのではないでしょうか。
そこで、今回は「匿名」と言うことをテーマにメリットとデメリットを考えてみました。
メリットとデメリット
物事にはメリットとデメリットがあります。
匿名の場合と実名の場合では違ったメリットがありますが、どちらが良いかは人それぞれ、使い方次第といったところで一概にどっちの方が優れているというものではないのかなと思います。
逆にいうとどちらにもデメリットもあって、それぞれ良いところ悪いところがありますね。
匿名にはどんなメリットやデメリットがあるのでしょうか。
メリット1.身バレしない
まず真っ先に思いつくのは「身バレしない」と言う利点です。
みなさん日常生活で言いたいけど言えないことってありませんか?
例えば、普段は自分の意見に自信がなくて、みんなの前では意見を主張する事ができない人っていますよね。
いわゆる引っ込み思案な人などですね。
そう言った人は、自分がなにか意見したことを批判されるのが怖かったり、バカにされるのが怖かったり、他人に変に思われることなどが気になって人前で意見を言えずにいる場合があります。
そんなとき役立つのが匿名です。
匿名で誰だかわからない場があれば、自分の意見に自信がなくて仮に人からバカにされても自分につく傷は少なくて済みます。
実名だと実生活に影響が出てしまいますが、匿名だと違法性のあることなどよっぽど大きなことをしない限り実生活には影響しないことがほとんどですので、現実では一目が気になって言えないことも言いやすいメリットがあります。
デメリット1.身バレしないことを悪用する
しかし逆に身バレしないことを悪用する人も中にはいます。
例えば匿名なことを悪用して特定の人を誹謗中傷することなどがあります。
最初にも言いましたが、ネットってしょっちゅう荒れますよね。
ネットの中でも特に荒れがちなのが「SNS」です。
ツイッターでは政治や芸能関係の話題で荒れることが多く、中には誹謗中傷している人などもいたりします。
他にもヤフーニュースのコメント欄は批判が多い傾向があるように思います。
匿名なのを良いことに好き勝手したり、あることないこと嘘を言ったりする人もいるので悪い人の隠れ蓑になりやすいデメリットも。
メリット2.気軽さ
匿名だからこそコメントをしたり発言してみようかなと思える気軽さがメリットとして考えられます。
実名だと言った言葉がそのまま自分の印象となってしまう恐れがあります。
現実では隠したいことを匿名では言えることもあって、オタクであることを周りに隠している人とか、LGBTなど匿名だから言いやすいこともあります。
環境の問題だったり立場的な問題だったり、匿名だからこそ居場所になりうることもあるのでそういった人たちの受け皿となっているのはメリットと言えるのではないかと思います。
デメリット2.配慮のなさ
気軽さの弊害で、読み手への配慮が足りなくなりがちなのは匿名のデメリットです。
匿名だとついつい言いたい放題しがちなんですよね。
例えば「同性愛者は異常」と言う発言で話題となった愛知県の議員。
仮に同性愛を理解できないのだったとしても、異常などと非難するような言い方をする必要はありません。
匿名だと人は攻撃的になりがちです。
気軽さが災いして軽率な発言が多くなりやすいところがあるので、言葉遣いが悪くなったり他人を攻撃するような言い方になったりするのはデメリットなのかなと思います。
メリット3.本音が言いやすい
匿名は普段言えないことや隠していることなどが言いやすいというメリットがあります。
どんな人でも日常で抑えていることがあったり、我慢していることがあったり、喜怒哀楽いろんな感情をコントロールしながら生きています。
だけど、感情はある程度コントロールできてもなくすことはできません。
そういった抑圧された感情を匿名では出しやすいですし、本当は好きなこと、本当はあまり好きではないことも言いやすいことは利点だと言えるのではないでしょうか。
面と向かって告白するよりも、電話やメールの方が告白しやすかったり、素直になりやすいのと近い感覚があるのかなと思います。
デメリット3.考えなしに発言しがち
思った事をそのまま発言してしまうなど無責任な面が目立ちます。
匿名だからって責任がないわけではないんですけどね。
芸能人や有名人などへの誹謗中傷が話題になりやすいですが、有名人だけではなくSNS上で別のユーザーへの誹謗中傷をしたりすることも見られます。
ちょっと前は不適切動画や画像などバイトテロなんて言われることもありました。
煽り運転が話題になったときには加害者と似ていたというだけで全く関係ない人が犯人扱いされて、勝手に実名や仕事先などをネット上にさらされて大変な被害を受けていた方もいました。
匿名だと身バレすることがないと思って軽率な行いをしてしまう人が少なくありません。
深く考えずにやってしまったことがとんでもないことに繋がってしまうリスクがネットにはあるので、いくら匿名とはいっても節度を持って利用する必要があります。
手軽さゆえに深く考えずに使ってしまう危うさが匿名にはあると思うので、そういった面ではデメリットと言えるのかもしれません。
おわりに
匿名って気軽で素直な意見を言いやすい素晴らしいシステムだと思うのですが、一部の悪い人が匿名であることを逆手になって悪用することがあるので、いずれネットも実名登録が必要となる時代が来るのかもしれませんね。
匿名か実名かはさておき、どちらにしてもネット上で発言をした場合には必ず自分の足跡が残されます。
ネット上の匿名は完全匿名ではなく、インターネットにはIPアドレスが設定されているので行き過ぎた誹謗中傷などはIPアドレスなどから警察が割り出し逮捕されることもあります。
最近は芸能人への誹謗中傷などで検挙されるケースも報道されていたりしますので、警察の捜査も強くなってきているのではないかと思います。
どんなものにも良いところと悪いところはありますが、悪いところを放置したままにせず改善していくと安心して利用することができるので、段々良い方向に進んでいっているのかなと思います。
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