この前ネットで見かけたもので、アルコール除菌のウェットティッシュでおしりを拭いて大変なことになったという内容の話を見かけました。
恐らくほとんどの方はご存知かと思いますが、アルコールでおしりを拭くのはかなり危険な行為です。
なぜかというと、お尻はデリケートな部分で特に肛門付近は粘膜に近い場所だからです。
粘膜に近いとなぜ危険なのか
- アルコール中毒の危険性
- 炎症して出血や菌が入る恐れ
このようなケガや健康を害する恐れがあり、障害が残ってしまうような危険と最悪の場合には死亡するリスクもあります。
子どもの場合はお尻拭きなどでお尻を拭いてしまわないよう注意が必要です。
ではどういう風に危ないのか、実際にあったケースを踏まえて説明していきたいと思います。
粘膜にアルコールを触れさせてはいけない理由
おしりに限ったことではないのですが粘膜にアルコールを触れさせることは危険です。
理由はいくつかあるのですが、
- 粘膜から血管に直接吸収される
- アルコールの血中濃度が急激に上がる
- 粘膜を傷付け炎症を引き起こす
主にこのような理由で危険だとされています。
粘膜から血管に吸収されてしまう危険性
粘膜と言っても目・鼻・口など様々です。
当然口は粘膜でも目や鼻とは違って口から直接吸収される心配はありません。
しかし、目や鼻、直腸などはアルコールを直接血中に吸収してしまうので、通常の飲酒よりもアルコールの吸収率が異常に高くなってしまいます。
アルコール消毒系のほとんどはエタノールを使っているものだと思いますが、刺激が強く皮膚が赤くなったりすることもあるので粘膜などデリケートな部分はアルコールのものは使わないようにお気をつけください。
アルコールの血中濃度が急激に上昇する
アルコールの血中濃度が上がるとどうなるのか
- 0.02~0.04:爽快期
- 0.05~0.10:ほろ酔い期
- 0.11~0.15:酩酊初期
- 0.16~0.30:酩酊極期
- 0.31~0.40:泥酔期
- 0.41~:昏睡期
通常の飲酒だと徐々に段階が上がっていって、ある程度酔いが回った時点でそろそろやめておこうなどと止めることができます。
もし万が一昏睡状態まで陥ってしまったとしても、飲酒なら効果はさておき胃の洗浄などの対処もできますが、粘膜からの吸収は直接血管に行ってしまうので非常に危険だとされています。
たださきほども言った通り、アルコール除菌などには刺激があるので粘膜付近だとすぐヒリヒリしますし、大変なことになる前にこれはマズイと気づいて止める人の方が多いと思います。
とはいえアルコールの耐性は個人差がありますから、下戸の人のように全くアルコールを受け付けない人なんかだとちょっと肛門を拭いてしまっただけでも危ないので絶対にやめましょう。
粘膜を傷つけ炎症させる危険性
アルコールによって粘膜を傷つけたり炎症させてしまう危険性もあります。
炎症した部分から菌が入り込んでしまったらもっと大変なことになるかもしれませんし、痔の原因になったり、ただれてしまったり、それから飛躍してガンなどの病気につながる恐れも。
さすがにそれは飛躍しすぎですが、手とか普通の皮膚ならちょっとした傷ぐらい大したことなくても、粘膜の付近は少しの傷でも痛みが強かったり生活に支障が出てしまうこともあります。
大人はまだしも子どもは自分では判断できないことも多いので大人が気を付けなければなりません。
ですのでアルコール除菌などはデリケートな部分は避けて使うようにお気をつけいただければと思います。
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