正規、非正規と仕事と言ってもいろいろな雇用体系がありますが、やっぱり生活していくには正規雇用がまだまだ安心できますね。
一方で非正規雇用も多く、体調を崩せば明日生きるのも不安な人もいるのが現実。
私のようにフリーランス的なやり方をしている人も非正規と同じようなもので、ぶっちゃけ不安の大きいものなので多くの人は正規雇用を目指して就活や仕事をこなしているのではないでしょうか。
しかし、正規雇用と言っても手放しに喜べるものばかりではありません。
数年前からブラック企業が明るみになり、サービス残業やサービス早出を強いられ時給に換算すればアルバイトの方がマシだと言う場合も少なくありません。
それでも正社員という響きは人々を惑わし、正社員=正しいと言う認識が未だに世間に浸透しているのが現状です。
まあ正社員の方が何かと良いのは当然なのですが、下手な正社員になるぐらいなら非正規でも同じようなものです。
その中でも特にアルバイトなどの非正規と、正社員などの正規で大きく待遇が変わる恐ろしい職業があります。
sponsord link
それが「飲食業」です。
飲食業は和民をはじめ様々なブラック企業が台頭し、特に若い世代には飲食業が夢のない職業だという印象があるのではないでしょうか。
私も飲食業経験者なのでその1人です。
私の場合、飲食業でバイトも正社員も経験したことがあるのですが、飲食業で正社員になると言うことの実態がいかに厳しいのかを痛感しました。
一般的に正社員と言うのは1日に働く時間が固定となっていて、給料も月給制で固定になっていると思います。
一方バイトは時間が変動制で、給料は時給になっているのが一般的です。
そのためバイトは長時間働けば働くほどその分給料がもらえる仕組みになっているのに対し、正社員は時間と給料が固定になっているので給料はほとんど変わることはありません。
普通残業など時間外労働をすればその分プラスされるものですが、飲食業は正社員用のタイムカードがない場合も多く、イコール時間外労働の分はつかないのが普通です。
正社員は基本的に長時間労働になりがちで、多くの場合オープンからラストまで働くのが飲食業の正社員の働き方です。
ですからランチもやっているような店なら10時~11時ごろから店内の清掃や仕込みなどで入り、15時頃に一旦閉め、18時ごろから22時ごろまでディナータイムとして営業するような流れとなっていて、朝から晩まで働くのが普通です。
一見ランチ後の空き時間が休憩時間に見えるかもしれませんが、ランチ後はまた清掃と仕込みなどを1~2時間しなければならないため実質休憩は1時間程度になります。
12時間で1時間休憩は労働基準法的には違反です。
これが仮に1~2回程度ならセーフゾーンに持っていくことも可能ではありますが、飲食業は基本的に週休1日制となっているため完全にアウトなパターンなのがほとんど。
時にはミーティングやイベントなどでさらに早く出勤したり遅くまで残ることもあり、店で寝泊まりすることもざらです。
ここまで見ただけでも過酷な労働環境であることがお分かりかと思いますが、飲食業はさらにここから料理の勉強やお酒の勉強、接客技術の向上やメニュー開発などなどいろいろすることがあります。
それなのに飲食業の多くは一般的なサラリーマンなどよりも年収は低くなります。
年収が低いだけならまだいいですが、日本ではやたら客の要求するレベルが高いため、安くてうまくて速くなければいけません。
高くても美味ければ客は入りますが、高ければ高いほど接客のレベルや店員の知識、教養、内装や外装など求められるものもその分多くなっていきます。
そうなると薄利多売でやっていくしかありません。
一見高いと思われるお店も、家賃や人件費で薄利だったりします。
別に誰かのせいとかそう言うことではありません。
ただこれが飲食業で正社員になるということなのです。
長時間労働、薄給までは一般にも浸透していると思います。
それに加え、激務の合間を縫って勉強しなければなりませんし、研究のためいろんな店を調査しなければなりません。
ただでさえない時間を割いてやっていかなければ速攻で淘汰されていくのです。
正社員は確かに安定的かもしれません。
ですが安定とか安心と言う幻想はもはや過去のものなのかもしれません。
昨今では飲食業だけではなくIT系や美容師、アパレルなどのサービス業全般、さらに保育士や介護士などの福祉関係など、多方面にわたって言えることです。
今は一般的なサラリーマンなら正社員が安泰だと言えるのかもしれませんが、もうそうも言ってられない時代となっているのかもしれません。
そろそろ正社員=安定と言う考えをやめ、もっと本質的なところに目を付けるべきなのかと私は思います。
若い世代は十分お分かりかと思いますが、やはり中年以降はただ働いてればいいとか、とにかく正社員ならいいみたいな古臭い考えを持ち続けている人も多いので、それに惑わされないようご注意ください。
ちなみに、飲食業でもこんな過酷な職場ばかりではないのでご安心ください。
sponsord link
コメント