名古屋のハト男に学ぶ思いやりの解釈

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生活
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この記事を書いているつい先ほど愛知県名古屋市のハト男なる中年男性がニュースで流れていました。

ハト男は、名前の通り動物のハトをこよなく愛する男であり、野生のハトに餌をやる一見思いやりのある人である印象を受けることかと思います。

しかし、ハトを飼育しているわけではなく、あくまで野生のハトに餌をあげているだけなので、ハトは餌を得た後またどこかへ飛び立っていきます。巣がどこにあるのか定かではありませんが、ハトなどの鳥はどこにでもフンをする習性があることをみなさんもご存知なのではないでしょうか。

餌をやるだけやって、フンの後始末などは餌やりをしている近辺しか掃除せず、見えない遠いところのフンは知らん顔。

そうすることで被害を受けるのは近隣の住人ですね。
ハト男からすれば、ハトに餌をあげることで助けている。
思いやりであると主張します。

以前野良猫の問題についてお話したことがありましたが、それと全く同じようなことがこのハト男にも言えるのではないでしょうか。

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ハトにしろ猫にしろ、餌をやること自体は優しい心で思いやりによる行動であることは多くの方がご理解されていることだと思います。

しかし、その思いやりによって迷惑を被っている人がいるとしたらあなたはどうお考えになるでしょうか。

猫については自称動物好きに物申す!無自覚の嫌がらせペットハラスメントについてこちらの記事でお話したのでここでは割愛しますが、猫と違ってハトは生態系を壊すような印象はあまり受けられないと考える人も少なくないのかなと思います。

確かにハトが捕食するのは、小さな虫などの生き物ですから人間には大して変化が感じられないのかもしれません。

そう言った影響はさほど深刻になるほどではないと思われます。
しかし、ハトに餌をやることで、その場所に行けば餌にありつけることをハトは学習します。

その回数が多ければ多いほどより多くのハトが集まってきます。
そのハトたちは、餌を食べた後またどこかへ飛び立っていきますよね?
ずっとその場に居続けることは考えにくいのではないでしょうか。

そのどこかとは、ハトたちの巣に帰って行くのだと考えられますよね。

その道中、ハトはその習性から堂々とフンをしながら飛び立っていきます。
フンは道路かもしれません、車に当たるかもしれません。
人に当たるかもしれません、家や建物に当たるかもしれません。

実際私も小さいころハトにフンをかけられたことがあります。

普通に考えて汚いですよね。
いくらハトとはいえフンですからニオイますよね。
それを掃除するのは誰なのでしょうか。

餌を与えている方ですか?
違いますよね。

フンの始末をしているのは、その土地の人間です。

自分の家の敷地内にフンを落とされたら自分で掃除しなければなりません。
餌を与えた人は、思いやりのつもりで与えたのに、その恩は仇となってだれかに与えられるのです。

とはいえ、ハトのフンなんて餌をやらなくても落とされることもあります。

餌やりが全ての元凶なわけではありません。
100%餌をやっている人が悪いとは言えないのです。

ただしあくまで100%ではないだけです。
100%ではないが、時と場合と場所により80%にも90%にもなり得る問題なのです。

これが大人の多い地域であればまだしも、小さい子どもが多い地域であったり病院の近くなどだった場合、ニオイだけでなく思わぬ被害を受ける可能性があります。

ハトのフンはニオイもさることながら、菌がいますよね。
ハトのフンが落とされると同時に、その菌が空気中にまき散ることになります。
それが原因でアレルギーの原因になるなどの健康被害の危険性があると言われているのです。

健康な大人であれば問題はないかもしれません。
しかし、年端もいかない子どもや免疫力が低下した病人。
そう言った人たちの周りに余計な菌が浮遊する原因になるのであれば、それは迷惑以外のなにものでもありません。

大げさに言えばもはやテロです。
あなたのやさしさが誰かを苦しめることにつながるのなら、それはやさしさだと言えるのでしょうか。

ハト男は餌をやらなければハトが死んでしまうと言うようなことを言っていましたが、ハトは餌をやっても死にます。

人間も同じで食料を与えても与えなくても死にます。
人間と違ってハトは野生の動物です。
むやみに餌をやることで、自分で餌を調達する能力がなくなっていき、人間が与える餌に依存します。

するとどうなるでしょう。
ハトは、人間に生かされることしかできなくなってしまうのです。

ハトに餌をやる人もハトもお互いに依存した関係。 心理学では共依存の状態であると言えます。

この問題は至ってシンプルです。
ハトに餌をやる人がいることで迷惑を被っている人がいる。
しかし餌をやる方はハトに依存し、ハトも餌をやる人に依存している。

これを解消するには、餌をやるなら家でペットとして飼う。

たったこれだけで済む話です。
餌をやるだけやってフンなどの後始末は知りませんじゃ無責任と言わざるを得ません。

旅行先でたまたま餌をやるぐらいならまだしも、毎回同じ時間帯に餌をあげるのが日課となっているのなら、ちゃんと飼育しましょう。

あなたは人にご飯だけ食べさせて後は勝手に生きてねと言いますか? それがたまになら心温まるいい話にもなるかもしれません。 定期的にご飯を食べさせるだけ食べさせて、後はご自由にと放り出すのですか?

人に当てはめても慈悲深いどころかかえって中途半端で無責任だと思いませんか?

しかもハトは人間が与える餌に依存しているのです。
そうなると、ホームレスや乞食、身寄りのない子どもマンホールチルドレンなどの自分でどうにかすることも難しい人に対してやるのか。

ちょっと考えればそれがいかに無責任かわかるはずです。
ハトの餌やりも猫の餌やりも、思いやりだなんだと言いますが、本当はたったひとつの感情です。

その感情とは寂しさ。
寂しさを紛らわすためにハトや猫に餌をやる。
たったそれだけのことなのです。

言うなれば孤独が怖いのです。
だから餌やり被害を訴えてもやめようとはしませんし、感情的になるのでしょう。

餌やりをする人にやめろと言うことは、友達や恋人と引き離されるような気持なのかもしませんね。

餌やりが悪いとかどうとかの前に、まずその思いやりは誰かにとっては迷惑なのかもしれないことをお忘れなく。

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