逃げちゃだめかもしれないけどあえて逃げることをすすめる

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コラム
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よくニートやフリーター、いつまでもふらふらしているフーテンと呼ばれる人などに対し、現実から目を背けるなとか、目の前の障害から逃げるななど、逃げてはいけないと言う風に多くの方は教わって今まで生きて来たのではないでしょうか。

逃げていては何も変わらない。
逃げていては成長しない、逃げてはいけない逃げてはいけないと自分が言われなかったとしてもこのフレーズを日本人なら何度も耳にしたことがあると思います。

人気SFアニメであるエヴァンゲリオン。
エヴァの作中の名台詞としても「逃げちゃだめだ、逃げちゃだめだ。逃げちゃだめだ」と言う主人公である碇シンジのこのセリフは、エヴァファンでなくても一度は聞いたことがあるのではないでしょうか。

エヴァではシンジは弱虫系主人公で、目の前の敵である使途との闘いが嫌で嫌でしょうがなく、辛いきつい怖い逃げたいと、へっぽこな主人公なのですが、使途と言う敵と戦えるのはシンジ含めエヴァンゲリオンを操縦することができる数人の少年少女だけです。

自分が逃げ出せば楽になるが、残された仲間たちはより厳しい戦いになることは必至。

その葛藤から発した言葉が「逃げちゃだめだ」だったと思います。
エヴァを例に出した割にあまり詳しくはないので定かではありませんが、シンジのように自分がやらなければならないような状況って、エヴァほどのものはなくても現実にもそこそこありますよね。

例えば、会社で大事なプレゼンを任され、怖くて緊張し、できればやりたくないと逃げ出したくなる気持ちはありますが、そこから逃げればせっかくのチャンスを棒に振るい、2度とこのようなチャンスに巡り合わないかもしれません。

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結婚でも逃げちゃダメなケースがあります。

相手方の両親に反対され、逃げ出したくなったとき、そのまま逃げだして2人で駆け落ちすればその苦しみから解放されるかもしれません。または、結婚事態から逃げ出し結婚しなければこの苦しみから解放されるのかもしれません。

しかし、それでは問題が解決したとは言えませんよね。
もし今後同じように逃げ出したくなることが起こったとき、逃げてばかりいては問題に対処することができませんよね。

だから逃げちゃダメ。
現実から目をそらしてはダメと言われるのです。

これは正しいことなのかもしれません。
ですが、私は時には逃げ出したっていいのではないかと思います。

例えばうつ病の原因には自己否定と言うものがあります。 自己否定は、自分を否定するという読んで字のままの意味で、自分はダメだと考える人のことを指します。

逃げちゃダメだ逃げちゃダメだと自分を奮い立たせ、立ち向かうことはカッコよくていい様に思いますよね。

でも本当に辛くて本当に追い詰められたとき、逃げずに立ち向かったことで問題を解決することができる代わりに、解決後の自分はどうなると思いますか?

そのプレッシャーが大きければ大きいほどうつなどの精神を痛ませてしまうリスクが高いと言えます。

逃げずに戦った結果、燃え尽きるのです。
確かに逃げずに立ち向かうことはカッコいいですし逃げたと言うよりも立ち向かったと言った方が聞こえもいいです。

しかし立ち向かったことで自分の健康や生活が悪くなってしまうのならそれは正しいとは言えないのではないでしょうか。

つまり私が言いたいのは逃げちゃダメと追い込むのは危険であると言うことです。

ニートやフリーターなどに逃げてばかりいてダメとか。
夢ばかり追いかける人に現実を見ろなど言うのは正しいことなのかもしれません。

ですがもしかしたらその人は逃げなければいけなかった。
燃え尽きるところまで来ていたのかもしれません。

一概に逃げちゃダメと言う一言で片づけてしまうのは、非常に危険で時にその言葉は危険なな凶器になる可能性があります。

人は体がケガで傷ついても数カ月もあれば治ります。
手術なんかを考えればわかりますよね。
お腹を開けたり頭を開けたのに数カ月もすればぴんぴんしています。

一方心の傷は、簡単には治りません。
体と違い、心は物理的に傷ついてわけではありません。
目に見えませんし、具体的にどの場所が傷ついているのかわかりません。

他人からはもちろん自分でも何に傷ついたのかどこが傷ついたのかわからないことも多くあり、治るのが遅いとかの前にそもそもどこの何が傷ついているのかすらわからないのです。

数カ月どころか数年経っても心の傷は癒えないこともあり、現代の進歩した医療でも体の傷は治せても心の傷は治せません。

そう考えると逃げちゃダメだと言うのは簡単ですし聞こえもいい。
しかしその言葉を信じ、行動した結果心に傷を負ってしまったとしたら逃げちゃダメだと言った責任を取れますか?

会社の上司は逃げちゃダメだと言ってきます。
甘えるなと言ってきます。
そうやって追い詰めて追い込まれて燃え尽きた部下に対する責任を取る上司・会社がこの国にありますか?

自分の言葉には責任を持てと言う割に、日本と言う国の社会にはこのような矛盾が感じられます。

これはまた別の話なので置いとくとして、私はあえて声を大にして言いたい。

逃げちゃダメだと言うこと、逃げちゃダメだと考えること、逃げちゃダメだと言う風潮こそがダメなのではないかと。

もしあなたが何かに迷っていて逃げ出したいなと思ったとき。
逃げたらどうなるか、逃げなかったらどうなるか、両方を別の視点でリスクとリターンを考えてみてください。

逃げたらときのリスクとリターン。
逃げなかったときのリスクとリターン。

どちらがあなたにとってメリットが大きいですか? どちらがデメリットが大きいですか? そしてそのバランスあなたにとってどうですか?

このとき見栄とか意地などを排除した方がいいです。
見栄でカッコつけたいからとか、他人からダサいとか思われたくないなどの考えでいては自分の本当に進みたい方向を見失いかねません。

もちろんそれがあなたにとって重要なのであれば見栄や意地も考慮して構いません。

これらもリスクとリターン。
メリットとデメリットのバランスがあなたにとってどうなのかが重要なのですから。

逃げちゃダメだと言う世の中ですが、逃げちゃいけないことなんてないと私は思います。
戦略的撤退と言う言葉があるように、次に生かすための逃げならいくら逃げてもいいのではないでしょうか。

かたくなに逃げてはいけないと考えるのは、次の戦のための兵糧を考えずに次々戦を進めていくようなものです。

いずれ兵糧は尽き、戦えなくなってしまいます。
無理にするべきときはありますが、常に強行突破では猪武者だと言わざるを得ません。

戦も人生もただ進めばいいと言うものではありません。
逃げちゃダメなときもありますが、逃げるべきなときもあると思いますので、みなさんも逃げちゃダメだと自分を追い込みすぎないようにご注意ください。

それでは今回はこれで以上です。
また次回お楽しみに。

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